フリーランスデザイナーとして求められる人間性を実体験から考える

フリーランスデザイナー歴15年目になった私が、どんなタイプの人がフリランスデザイナーが向いているのかまとめてみました。

求められているイメージを表現する技術

もし社内にデザイナーがいたら、社内の人間にデザインを依頼をすればいいと思いますが、あえてフリーランスデザイナーに頼みたいということは、その方はデザイナーとしてプロでクオリティが高いことが理由に上がると思います。

  • 常に新しいものを作り出し、自分にしか出せない表現力(美的センス)を持っている
  • 自身のもつアプリケーションスキルで自由に素材を操り、思い描いたものをイメージ通りに可視化できるスキルがある
  • 求められているものへの理解力が高い

どんな案件にも、目的やターゲットがあり、集客に繋がらなければいけません。何を求められているのかが明確に理解できないと、いくら制作に時間をかけても無駄になってしまいます。

デザイン案を2案で良いと言われても、3案つくれる対応力

デザイン案は、経験上3案あった方が決まりやすいと言えます。なぜなら、A案とB案のどちらも決定打に欠ける場合です。

そうすると、A案とB案を足したC案であったり、ABでもない全く新しいD案があった方が、やっぱりAの方がいいね、といった具合で比較しやすいからです。比較するものが2つしかないと、なかなか決められないものです。

こういう案があった方が比較して見やすい、または私ならこういうデザインもありだ、という明確な方向性を示せるものを3案目に提案できると、選ぶ側も困りません。

そしてデザインされたものには理由があり、なぜこのようなデザインになったのか、説明する必要があります。そういったコンセプトを伝える能力も必要です。

サービス精神がある

相手の事情を汲み取り、急いで作業をした方がいいんだろうな、という場合のサービス精神です。「明日中に修正ください」と言われたとしても、これまでの流れやスケジュール的にもっと早くあげた方がいいに決まってると判断した時に、少しでも早く提出できる対応力です。

中には、早くやって当たり前、フリーランスを対等に扱わない、仕事をあげてやってるんだという会社もよくあります。こういう会社とは、付き合いません

他を削ってでも時間をかける

私は常にいいものを作りたい!満足してもらいたい!と思っています。

そのために、時には土曜日にも保育園へ預けたり、子守を姉にお願いしたりと、子供との時間がなくなることもあります。

案件をいくつも掛け持ちしている時なんかは、寝かしつけで一緒に寝てしまうとアウトなので、本を読み聞かせた後に頑張って1人で寝るんだよ〜と部屋を出ることもよくあります。3、4歳の頃は1人だと寝れずに起きてきてしまうことも多かったですが、最近は「お仕事がんばって〜」と言ってくれるようになりました。

穏やかでいて、受け皿が大きい

フリーランスにお願いする時に、気難しい、気性が荒い、といったタイプのデザイナーはまず好まれないだろうと思います。

どちらかというと雰囲気が穏やかで、何に対しても動じない人が向いていると思います。

具体的に言えば、B5という指示があったのにA4になりました!なんて今更言われても、キーッとならず、「承知しました、変更するのに1日ください」などと文句言わず対応してくれる人です。いい人すぎるかもしれませんが・・

もちろん、無理なことは無理と言います。こういう対応は技術があってできることでもあり、経験と技術向上によって「これぐらいなんてことないさ」と対応してあげれる余裕が生まれます。

面倒な作業であっても、キチンと誠実に対応できることが、信頼へと繋がっていくのです。

孤独を愛するマイペース人間

フリーになりたいという人は、会社という組織の中で生きづらい人が多いと思います。感受性が強く、人の声や顔色の微妙な変化を読み取ってしまい、神経質で、疲れるのです。

私自身もそうで、会社員の時は、社内のピリピリッとした緊張された空気をすぐに感じ取ってしまって疲れたり、常に鳴る電話の音や、話し声、足音なども騒音に感じてしまい、リラックスして集中できない環境が、苦痛でたまりませんでした。

そしてみんなで一緒にお昼食べようよ!みたいなノリも苦手で、食べたい時に、1人で静かに食べたいという自由人タイプでした。

1人でいる方が楽人に合わせるのが苦手な人は在宅ワークは向いている、むしろストレスなく仕事ができると思います。

1人暮らしでフリーランスの時代、毎日声を発することがなく、スーパーのレジでお釣りをもらう時の「どうも〜」の一言、何日振りに声出したんだろう!とそんな生活をしている自分に改めてビックリしました。そしてそのお釣りのやり取りが、久しぶりの人との接点だったりするのですが、そういう生活が、全く苦ではないというか、誰にも邪魔されない空間で仕事に打ち込めるということが、私には合っているようでした。

真面目と責任感の塊

真面目な人ほど好まれます。きちんと整理されたフォルダの中身、ファイル名の付け方、データの作り方からその人の真面目さが現れます。

責任感はとても大事です。これ以上できません!なんて言わない、弱音を吐かない、自分で何とかする力を持ち合わせている人は、心強いのです。

私もこれまで、こんなに納期が重なってしまい大丈夫かこれは・・?という危機的状況は数えきれず。ですが、何となるものなのです。

誰かにヘルプをお願いする説明や時間がもったいなく面倒であり、自分でやっった方が早い!というタイプなので、人を頼らずしてやり切れる人は自信もつきます。体力面ではハードですが。

危機管理能力がある

納期は変わりませんが、経験上、スケジュール通りに進行したことはほぼありません

大体のスケジュールは送られてきますが、原稿が来て作業開始できるのは、だいたい後ろに少しずつずれていき、1週間作業できるはずの予定が3日間で!?みたいなこともよくある話です。

ですが、これは常に予測しながら制作できるスピード力が必要になります。今進めておくべきことを把握し、前倒して作業を進めるなど、常にあらゆることを想定して作業していく能力が必要です。

リスクがあっても挑戦する

不安定な職業です。定期的にもらっている仕事でも、いつなくなるかなんてわかりません。私のようにシングルマザーになってしまうこともありますし、人生において安定した穏やかな生活を望む人には、向かないでしょう。

ですが、この先どんなことが起きようと、「ま、いいか!」で済ませられるポジティブな発想ができる人や、現実を冷静に受け止めれる人、困難に挑戦できる人、やってみなければわからない!というハングリーな方は、フリーランスに向いていると思います。

まとめ

何年もフリーでやってきて思うことは、私自身も一緒に成長させてもらっているなあと感じることです。経験が、全て糧になります。

人間性って、もともと備わっているものと、これから身につくものがあると思います。コミュニケーションが苦手であっても、人は内向的から社交的に変わったりもします。努力次第で、どんな自分にもなれるものだと思います。私もこうなりたい自分というのがまだまだ、あります。

人事は、作品よりも、最終的には人間性を見るものです。

どんな仕事をしたいかではなく、誰と仕事がしたいか。私自身、常にそう思って仕事をしています。あの人とまた仕事がしたいな、とか、あなたにぜひお願いしたいと思って依頼しますと言われた時に、やってきてよかったなと思います。それは成果物の実績もあるでしょうが、何よりも人間同士の信頼感が、会社に属さないフリーだからこそ、大切なことだと思います。